妊娠中に足のむくむ原因は?むくみの予防法と解消法をまとめてみた

妊娠中の足のむくみの原因は?その対策と解消法!

こんにちは、助産師ブロガーあかめ(@women_akame)です^^

「むくみ」は多くの女性が経験したことがある悩みですよね。妊娠すると、特にこのむくみがひどくなることがあります。

むくみは、放っておくと「むくみの悪循環」を呼んでしまう恐れがあります。むくみを効果的に解消するには、その原因をしっかり理解しておくことが大切です。

むくみはなぜ起こるのか、むくみの予防法についてご紹介します。

むくみはなぜ起こるのか?

むくみはなぜ起こるのか?

そもそも体がむくむとはどういうメカニズムなのでしょうか。

私たちの身体の約60%が水分で構成されていますが、そのうちの3分の2は細胞内に含まれています。それ以外の3分の1は血液など細胞外に存在し、そのほとんどが細胞間液といわれるものです。

この細胞間液が全身を巡り、細胞に酸素や栄養素を行き渡らせ、老廃物を除去した後に血液と一緒に心臓に戻り、また全身に送られるというサイクルをくり返します。

むくみは、この細胞間液がうまく循環せず流れが滞った場合に起こります。つまり、体に余分な水分がたまって腫れてしまう状態を「むくみ」といいます。

特にむくみやすいのが重力の関係で「下半身」です。夕方になると足がむくむという方、多いですよね。

妊娠中のむくみの原因とは?

妊娠中のむくみの原因とは!

妊娠すると、むくみが以前よりひどくなる方が多いです。妊娠中のむくみの原因は、妊娠によって分泌されるホルモンの変化にあります。

エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの働きや、副腎皮質から分泌されるアルドステロンというホルモンの増加により、女性の血液量は増量し、妊娠32週頃には単体の場合約1000ml(非妊娠時の40−45%相当)も増加します。

これは赤ちゃんに十分に血液を通して酸素や栄養素を送るためです。そのため、出産後には血液量はおよそ3週間後には戻ります。全身をめぐる血液量の急激な増量によって、血液の循環が滞りやすくなることが、妊娠中のむくみの原因となります。

さらに、妊娠中の間でも特にむくみやすい時期があります。

妊娠中のむくみやすい時期と原因

妊娠中のむくみやすい時期

妊娠中のむくみやすい時期は、妊娠8ヶ月以降の妊娠後期といわれています。

妊娠後期は、お腹がどんどん大きくなって赤ちゃんとの一体感を実感できる時期です。そんな喜びと同時に、今まで経験したことがないような「むくみ」が現れるのもこの時期です。特に、妊娠32週頃には血液量のピークに達するので注意が必要です。

では、妊娠後期のむくみの原因とはどのようなものなのでしょうか。

妊娠後期にむくみやすい原因

妊娠が進み赤ちゃんが大きくなるにつれて、子宮も大きくなっていきます。妊娠前は拳ほどの大きさだった子宮は、直径35cmほどまで大きくなります。

大きくなった子宮によって、下半身から血液が戻ってくるときの通り道となる下大静脈が圧迫され、下半身からの血液が心臓に戻りにくくなります。

こうして、

  • 増えた血液
  • 血流の滞り

といった妊娠後期特有の理由で、ひどいむくみが引き起こされるのです。

妊娠中のむくみに効果的な対策と解消法

妊娠中のむくみの原因がわかったところで、今度はその対策と解消法をみていきましょう。

むくみ対策① 無理のないウオーキング

① 無理のないウオーキング

妊婦に良い運動としておすすめなのが、ウオーキングです。
体を動かさないと血行が悪くなりむくみやすいので、なるべく足を動かす運動をしましょう。

お散歩というより、腕や脚を意識的に大きく動かして、少し早歩き程度が効果的です。

休憩中に足首やひざの曲げ伸ばしなどの下肢運動を行い、循環を促したり、長時間立ちっぱなしや座りっぱなしを避けることも大切です。

長時間のウォーキングは妊娠37週未満の場合は早産傾向となる危険性があるので、1日に30分~1時間程度を目安に行いましょう。特に37週以前の方でお腹の張りを感じた場合は、その日はパスして家でゆっくりしましょう。

むくみ対策② こまめな水分補給

② こまめな水分補給

むくみ対策として、飲み物をあまり摂らないようにして、水分制限をする人がいますがこれは逆効果です。

妊娠中は赤ちゃんの分も水分を摂る必要があります。水分が不足すると体は水をためこもうとします。

そうするとむくみが悪化するばかりか、便秘の原因にもなります。

利尿作用があるルイボスティー、ドクダミ茶、黒豆茶、ごぼう茶、たんぽぽ茶などのノンカフェインのお茶を飲むのも効果的です。

むくみ対策③ 塩分を控える

塩分の多い食事を摂ると、血液中の浸透圧を調整するため、体内の水分量が増えてむくみやすくなります。

毎日の食事が塩分過多にならないように注意しましょう。

妊娠中は8g/日以下が望ましいといわれています。

摂りすぎると妊娠高血圧症候群になることもあるので注意が必要です。

むくみ対策④ カリウムを含む食べ物でデトックス

カリウムを多く含む食べ物は、体内に増えすぎた塩分(ナトリウム)を排出し、利尿作用もあるのでおすすめです。

特に果物にはカリウムが豊富に含まれています。

アボガド、バナナ、キウイ、柿、ミカン等の柑橘類、ぶどう、すいか、りんごなどが、特にカリウムが多い果物です。

むくみ対策⑤ 足湯

⑤ 足湯

お腹が大きくなると、お風呂に入るのも大変になってきますね。

でも、お風呂に入らないと血行が悪くなり、むくみの原因になります。

そんなときは、大きめのたらいやバケツなどにお湯をはって足湯をしてみましょう。

足湯専用の保温性に優れたフットバスなどもありますが、足湯はバケツで十分にできます。

効果を高めたい場合は大きな袋の中にバケツをいれ、バケツの中に足をいれた状態で袋の口を結ぶと、膝あたりまでしっかり温まります。

お風呂につかっているときが一番ラクだという人は、ぬるま湯のお湯で半身浴をすると全身の血行が良くなります。

温めることはとても大切なので、足湯以外でも、日常から靴下をはいたり、腹巻や腹帯を利用すること、冬は身体を温めるものを積極的に食べるということも実践してみましょう。

あかめ
5つの首(首、手首、足首)を温めると良いと言われてます。

むくみ対策⑥ 着圧ソックスでむくみを予防

⑥ 着圧ソックスでむくみを予防

むくみ予防の着圧ソックスをご存じでしょうか。

妊娠時以外のむくみにも効果的な「着圧ソックス」も対策として人気です。

足首から膝下にかけて段階的に圧力をかけることで、血液を下から上へと戻りやすくするソックスです。

足全体をカバーするもの、ふくらはぎだけのものなど豊富に種類があるので、むくみの部分に合わせて選んでみましょう。

ドラッグストアにも売っていますが、病院でも専用のものを紹介してくれるので相談するといいでしょう。

ただし、長時間履きっぱなしはよくありませんので、履く、脱ぐなどのメリハリをつけて下さい。

むくみ対策⑦ 足を上げて寝る

寝ているときに足がつってしまう人は、足を高くして寝るのがおすすめです。
あまり高く上げすぎても苦しいので、足首の下にクッションなどを置いて、軽く足を上げた状態で寝てみて下さい。

運動やウオーキングなどをして、足がだるく感じる時にもオススメです。

お腹が苦しかったり、逆に寝づらくなるようならやめましょう。

むくみ対策⑧ マッサージ

⑧ マッサージ

足の血流をよくするために、足首から徐々に上へとマッサージしていきましょう。

足首→ふくらはぎ→ひざ裏→太ももという順に手で優しく押したり、さすったりしながら、血液を上へと流していきます。

特にふくらはぎの後ろとひざ裏、太ももの付け根部分を揉んだり、少し押したりするとリンパの流れもよくなります。

リンパも血液と同じように全身を巡っているので、リンパの流れをよくすることでむくみの解消に繋がります。

お腹が大きくて手が届かない人は、ゴルフボールや青だけふみで足裏をほぐしてみて下さい。

先が丸い棒状のものでふくらはぎを押すのも、楽な姿勢でできるのでおすすめです。

ただし、あまり強く押しすぎるのは禁物です。

あくまで気持ちのいい範囲で、優しく丁寧にマッサージして下さい。

妊娠中のむくみを改善!楽しいマタニティライフを送りましょう!

妊娠中のむくみの原因、対策、解消法、いかがでしたか。

ここでの対策や解消法を実践してみても、むくみがひどくなる、痛みがでてきた、などの症状があれば妊婦健診のときなどに医師や助産師に相談してください。

特に28〜32週未満の全身性の浮腫は妊娠高血圧症候群の発症に繋がる恐れもあるので注意が必要です。

むくみを甘くみないで、正しく対処していきましょう。

そして赤ちゃんと楽しいマタニティライフを送りましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

30代の助産師ブロガー。 高校を卒業するまで海外で過ごし、20代で丸の内OLや海外でボランティアを経験。海外ボランティア先で出会った助産師に衝撃を受け、30歳から助産師を目指すことに。現在は助産師として働き始め、妊娠中のママや赤ちゃんと向き合っています。 「女性が笑顔になれる社会を目指す!」を目標に、これまでの女子活や助産師の経験を活かし、お役に立てる情報をブログで発信しています。